リーガルサポート札幌|札幌市・小樽市・北広島市・恵庭市・千歳市・苫小牧市・室蘭市|成年後見・法定後見・任意後見


ホーム > 成年後見制度 > 任意後見とは? > 任意後見事例集

成年後見制度とは?

任意後見事例集

【事例1】
一人暮らしの高齢者が、判断能力が低下したときのことを心配して、任意後見契約を締結した事例。

当事者
  • Aさん(女性)  65歳
  • リーガルサポート会員  45歳
任意後見契約締結までの経緯
リーガルサポートさっぽろが実施している無料電話相談にかかってきた相談から始まりました。Aさんは、ご主人が亡くなってからは一人暮らしで、お子さんはいません。兄弟はいますが、高齢で、その子供たち(甥、姪)とはあまり付き合いはありません。とてもお元気で、ボランティア活動などもしています。
生活は、年金と借家からの収入でまかなっています。財産は、自宅の土地・建物、借家の土地・建物と、いくらかの預貯金があります。
Aさんは、今のところお元気で、ご自分で借家の管理もやっていますが、もし将来、認知症などになったときのことが不安です。甥や姪に迷惑をかけるわけにもいかないと思っています。
相談を受けたリーガルサポートさっぽろの担当者は、Aさんに任意後見制度の利用をお勧めしました。判断能力が衰えた場合でも、Aさんの希望に沿った生活ができるという任意後見の利点を理解してもらえました。
担当者は、Aさんと十分に打ち合わせをしてライフプランを作成し、任意後見契約を締結しました。任意後見受任者には、リーガルサポートの会員がなりました。
契約の内容
契約には、Aさんの財産の管理とともに、Aさんの身上監護に関すること(介護契約や医療契約を締結すること、施設への入所や、入院の手続きに関することなど)も、決められました。
その他
契約を作ったAさんは安心して、ボランティア活動にも熱心に取り組み、ますますお元気です。契約の効力が生じるのは、まだ、ずっと先のようです。

【事例2】
一人暮らしの高齢者で、自分ではまだ元気で援助はいらないと思っているが、訪問販売で高額の買い物などしているようだ。心配したケアマネージャーからの相談で、任意後見契約と任意後見契約が効力を発生させるまでの間の財産管理委任契約を締結した事例。

当事者
  • Bさん(男性) 75歳
  • ケアマネージャー及びリーガルサポート会員
契約締結までの経緯
Bさんは、一人暮らしで、年金と預貯金で不自由ない暮らしをしています。最近、足が少し不自由で、要介護認定を受けデイサービスに週1回通っています。昔から気前の良い人で、訪問販売も断れないようです。どうも最近、悪質な業者に引っかかったようで、何10万もする布団や、健康食品を買わされたようだと、ケアマネージャーからリーガルサポートに相談がありました。
Bさんは、年齢相応に物忘れもありますが、認知症というわけではなく、判断能力もあります。しかし、優しい性格が災いして、財産の管理には不安があります。そのため、将来判断能力が衰えたときに備えた任意後見契約と、現在の財産の管理を一部お手伝いする契約を結ぶことにしました。
契約の内容
任意後見契約は公正証書により作成されるのですが、ひとつの公正証書に財産管理の委任契約と、任意後見契約をあわせたものを作成しました。
現在の財産管理としては、通帳等を預かり、月に二回ほど、一定額をBさんに渡すことにしました。手元に高額の現金や、通帳などを置かないことで、悪質商法の被害を未然に防ごうというものです。
その他
任意後見人には、法定後見人と違って取消権がありません。悪質商法の被害を防止するには万全とはいえませんが、自己決定の尊重に重点を置いた制度といえるでしょう。