成年後見制度
判断能力が不十分な方々を、法律面や生活面で保護したり支援したりする制度です。
私たちは契約を前提とする社会に生きています。スーパーで肉や野菜、あるいはコンビニでお弁当を買うのも契約書を作ったり、印鑑を押したりはしませんが、契約です。
契約をするには、自分の行為の結果がどのようになるか判断できる能力が必要となります。判断能力が不十分な場合、そのことによって不利益を被ってしまうおそれがあります。
そうならないように支援するための制度が成年後見制度です。
制度を支える理念
「ノーマライゼーション・自己決定の尊重という理念と本人の保護の調和」が求められています。
そのため、単に財産を管理するに止まらず、本人の生活を支えること(身上配慮義務)が後見人の役割とされています。
- ノーマライゼーション
高齢者や障害者であっても特別扱いをしないで、今までと同じような生活をさせようとする考え方
- 自己決定の尊重
本人の自己決定を尊重し、現有能力(残存能力)を活用しようという考え方
- 身上配慮義務
本人の状況を把握し配慮する義務。
2つの仕組み
すでに、判断能力が不十分な人に代わって、法律行為をしたり、被害にあった契約を取り消したりする制度。
法定後見とは?
今は元気だが、将来、判断能力が不十分になったときに備えておくための制度。
任意後見とは?